Student’s Column「相馬市での活動・経営セミナー」

JAふくしま未来相馬中村営農センターで福島イノベーション・コースト構想の一環で開催されたイベントが11月8日(金)から9日(土)の2日間にわたって開催された。大学で履修中の授業科目「商品企画演習」と連動したイベントであることからこちらに参加させていただいた。1日目の前半では13区営農組合代表理事・細川強氏の講演、後半では東京農業大学・犬田剛先生の講義と演習が行われた。

前半の細川氏は「農地の再生から地域の将来を見据えて」をテーマとした講演をしていただいた。特に、将来的に大規模に農地を集約する営農を見据えて、保全管理メニューを活用し、積極的に農地の保全管理事業を展開して農地の早期再生に努めてきた細川氏が印象的であった。

後半の犬田先生による講義では、「経営の見方・見え方-経営者と金融機関の目線-」をテーマに経営について学んだ。演習では、学生6人程度のグループで日本政策金融公庫の目線に立って農家・農企業の方へインタビューや相談を行い、経営情報や今後の訪問時期をまとめて発表した。私のグループでは、デントコーンの栽培からそれを使ったウイスキーの醸造と販売を営んでいる方からお話を伺った。ヒアリングを通して、次回の訪問までにPR方法や補助金についてを調べて伺う必要があると考えた。実際に会社を経営している方からヒアリングをすることで、普段消費する立場からでは考えない目線で経営を見ることができ、非常に有意義であった。

2日目の前半では石井農園・石井絹江氏の講演、後半では株式会社コンセプト•ヴィレッジ・馬場大治氏の講演が行われた。

前半の石井氏の講演では「6次産業化の現場から」をテーマに実際に石井農園で行っている6次産業化の事例をご紹介していただいた。カボチャ饅頭やイチジクのジャム・ソース、菜種油等の加工と販売を全て自社で行っていた。販売のための資格の取得や保健所への登録をすぐに行動する石井氏の行動力が6次産業化成功の鍵だと感じた。私は6次産業化を大きな事と考え、実際に行うには壁が多いという印象であったが、この講演をきっかけに考えを改めることができた。

後半の馬場氏に「農業における商品企画とデザイン・グラフィック」をテーマに講演をして頂いた。自分たちはどうなりたいか、自分たちのブランドとは何か、農園ブランドの存在意義、それらを踏まえたコンセプト・コアアイディアを考える重要性を学んだ。今後の商品企画のロングケースで考えたコンセプトを元にパワーポイントのデザインや発表を作りたい。

(国際バイオビジネス学科 経営戦略研究室 3年)