間伐実施林の研修会
これまで東日本自然プロジェクトでは、相馬地方森林組合さまのご協力により、浜通り地方の放置林の間伐に取り組んできました(2019年~2022年)。
そこで2025年度は、これまでに間伐が実施された各林地での見学会を実施いたしました。見学会は10月15日におこなわれ、福島県森林組合連合会、相馬地方森林組合、地元の山林所有者の方をはじめ、南会津の木材生産者、いわき市の山林所有者などがご参加されました。
当日は、相馬市玉野地区の広葉樹林二次林(2021年に間伐実施)、南相馬市小高区の20年生のヒノキ林(2020年に間伐実施)、南相馬市原町区の20年生のヒノキ林(2022年に間伐実施)の3つの林分を踏査しました。いずれも50%間伐を実施した林分です。
各林分では植生回復状況なども再確認されましたが、最も林床植生が繁茂したのは、椎茸原木も生産する広葉樹二次林です。コナラ、クヌギなどの樹木の下に、50種以上の新たな樹木の実生が確認されました。ヒノキ林でも30~40種ほどの樹木の芽生えが見られ、漏脂病や徳利病などの樹病は見られず、順調に成育をしています。
研修会では、それぞれの山主の方から、今から60~70年前はどの地域でも上流からの水の便が良く、あちこちに水田を作ったものの、震災後に稲作をやめてしまった農家が多いこと、山林は地域の共有地であり、適地適木で分割されていたのに、今ではその境界があいまいになってしまったこと、浜通り地方では年輪の目が細かいことから、かつては船材も生産していたこと、丸太は、馬や木馬を使って搬出をしていたことなどもお聞きしました。
福島県の浜通り地方に限らず、とかく閉塞感、先行き不透明感のある森林・林業界ですが、今回確認された間伐後の植生のように、新たな希望の芽生えも引き続き見つけていきたいと思っています。
この研修会を広報してくださった福島県森林組合連合会はじめ、当日ご参加されたみなさま、まことにおつかれさまでした!





