2024年度「農学サマースクール」開催報告
8月6日から7日に相馬市と南相馬市でのフィールドワーク、相馬市での発表会という日程で開催しました。
参加していただいた高校生は14名、東京農業大学からは学生29名が参加しました。
開催された講座は、相馬会場は「復興農地を化学的に解析してみよう」「身近な虫たちの生態をさぐる」、南相馬会場は「里山に進出する野生動物」「マーケティング実践講座」です。
フィールドワークの結果を相馬市民会館で行われた発表会で高校生が発表し、分科会の委員からの質問にもしっかりと答えていました。
復興農地を科学的に解析してみよう(相馬会場)

担当:大島宏行(土壌学)
津波被害を受けた農地で土壌断面を作成し観察や簡易分析をすることで、土壌の中で進む化学反応を理解する。さらに、実際に津波で農地に流入した土砂の簡易分析も行い、水田の復興に必要であった技術を理解する。
身近な虫たちの生態をさぐる(相馬会場)

担当:足立太郎(昆虫生態学)
相馬市・馬陵公園にて、おもに昆虫・節足動物を探索する。これらを分類し、生育場所やたべている餌について検討する。あわせて、節足動物の採集法や、チョウ類の展翅など標本作成法について学ぶ。
里山に進出する野生動物(南相馬会場)

担当:山﨑晃司(野生動物)
生活や営農が再開された里山部へのイノシシ、サルなどの野生動物の進出の程度を確認する。当日は、自動撮影カメラを仕掛けている地点を回り、映像を確認する。また、野生動物の糞に含まれる人間由来の食物の割合を確かめてみる。
マーケティング実践講座(南相馬会場)

担当:半杭真一(マーケティング)
地元の小麦生産者による6次産業化製品である「多珂うどん」を題材に、「マーケティング」について、生産者による商品開発、農産物直営所やスーパーでの商品の陳列・販売という一連の取り組みを通じて学ぶ。